変化し続ける時代の中で、ITスタートアップはえてして失敗しやすいものだが、「Adoptly」ほど突出して異彩を放つアプリは珍しい。Adoptlyとは、マッチングアプリのTinderを養子縁組に適用したサービスアプリで、4人の開発者によってキックスターター上にキャンペーンが掲載されたばかりだ。

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アプリの使い方はシンプルで、画面上に出てきた子どもの写真を見ながら、その子を養子にしたいと思えば右に、思わなければ左にスワイプするだけ。開発者はこのアプリが複雑な養子縁組のプロセスをもっと簡単に、便利にするための革新的で本格的なサービスだと語っている。

しかし、養子縁組のような重要なイベントとマッチングアプリの表面的なシステムを一緒にすることは、ひどく恐ろしいアイディアのようにも思える。

Adoptlyの共同開発者であるAlex Nawrockiは、決して養子縁組を面白がったりゲーム化させるためにこのようなアプリを開発したわけではないと話す。いわく、現在の養子縁組産業はテクノロジー業界の参入が遅れていて、自分たちはその中にオンライン養子縁組のビジネスチャンスを見つけたに過ぎないのだそうだ。

Adoptlyは「里親と近くにいる里子をアプリで繋げて」「家族を現代的なスピードで構築する」アプリだというが、果たして養子を探す上で、距離と時間が最も大切な条件なのだろうか。

現在、Adoptlyはキックスターター上で$2,957(約¥34万)の資金を12人の賛同者から集めることに成功しているものの、目標金額の$150,000(約¥1720万)を達成するのは難しいだろう。プロジェクト自体は失敗と言えるが、Tinderのようなシステムの養子縁組マッチングアプリに賛同する人がこれだけいたというのは驚きでもある。

Nawrockiはまた、「ミレニアル世代の若者たちが自分たちのターゲット層であり、彼らのテンポやライフスタイルに合わせた養子縁組のシステムが必要だ。スワイプして相手を選ぶという行為はまさに彼らにぴったりのシステムだ」とも語る。

だが、時代が本当にそれほどモラルに欠けた方向に向かっているのだろうか? それとも開発者たちは時代の波を読み違えているのか? どちらにせよ、このアプリが本当に実現するような未来が来ないことを祈りたい。

 

http://www.theverge.com/2017/1/19/14319654/adoptly-tinder-for-child-adoption-app-kickstarter-parody-startup