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医療技術の発達はありがたいもので、例えば虫歯の治療ひとつとっても、痛くないのが当たり前になってきました。「無痛治療」を売り文句にしないと、お客が集まらないんだそうです。しかし「無痛治療」と言っても大抵は注射で麻酔をするので、そこはやっぱり痛いままなんですよね。針の周りに潤滑剤を塗布したり、針自体を細く作ったりと解決の方向には向かってるんですが、それでも私のような根性無しからすれば、まだまだツラい。

宇宙飛行士さんたちにとっても「麻酔」は重要な課題となっていて、現在も様々な研究が行われています。しかし宇宙空間に持ち出せる有効な麻酔機具と言うのは、いまだ存在しないんだそうです。無重力空間では液体が落ちないので点滴はNG。そして比較的使えそうな吸入方式は、既存のものだと機械が巨大になってしまう為、ロケットには乗せられないって事みたいです。つまり現状だと宇宙空間で事故に遭ったら麻酔無しで…。考えただけでゾッとしますね。

そんな状況に一石を投じようと言うのが、この「石北式嗅ぎ注射器(STONY’S Vapo-Ject)」なんですね。小児科医の石北直之博士が開発した、この麻酔用アタッチメントは、プラスチック製なので55gと超軽量。さらに3Dプリントすることも可能なので、宇宙空間で必要になった時にサクッと作成することが可能なんです!低コストでもあるので、発展途上国や僻地、さらには戦場での医療などでも役立ってくれそうですね。もちろんパソコンやガスボンベなどの周辺機器は必要なんですが、それでもずいぶんとコンパクト。AED装置と一緒に収納しておく事も可能なサイズです。

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この「石北式嗅ぎ注射器(STONY’S Vapo-Ject)」は、既に量産出来るレベルとなっており、現在スポンサーを募集しているとの事。またKickStarterでは無重力空間で実験を行なう為の資金調達を行なうなど、宇宙空間で使用される日もそう遠くなさそうです。もしかすると治療前の麻酔注射が存在しない時代が到来するかもしれませんよ。

■誰でも簡単! 5分で分かる嗅ぎ注射器の使い方