ドイツの自動車メーカー<アウディ>が最新モデルの車……ではなく、なんと月面探査ロボットを発表した。

米デトロイトで開催された国際自動車ショーに登場した「Audi Lunar Quattro」は、3Dプリンターで作られた車体に、チタンとアルミを合わせた軽量設計。ベルリンを拠点とした研究チーム<Part -Time Scientists>とタッグを組み開発され、すでに世界中のあらゆる地形でテスト走行済みとのこと。さらに、マルチカメラとソーラーパネルを搭載、地球から遠隔操作で月面で500メートル走行し、地球の研究者たちに月面の映像を送ることができるそうだ。

このプロジェクトはGoogleがスポンサーとなり、世界中の民間プロジェクトチームが無人月面探査計画の実現に向けて競う『Google Lunar X Prize』というコンテストに参加中。コンテストの勝者には月面探査へ向けた研究資金として3000万ドルの賞金が賞与されるので、プロジェクト実現の夢が一気に現実へと近づくことになる。なお、日本からもベンチャー企業<ispace>、東北大学吉田研究室らからなるチーム<HAKUTO>が参加しており、<Audi>とはライバル同士。両者共に、選考対象16チームの中の有力候補者だ。

しかし人類は40年もの間、誰も月へ足を踏み入れていない。むしろ火星や他の惑星を視野に入れた宇宙開発が進んでいるのに、あえて月へ挑戦するというのは今さら感が拭えない。なぜ月へ向かうのか? <Part Time Scientists>の代表は以下のように語っている。

「月へ向かう技術を研究し、道を切り拓いてゆくことは、月のさらにその先へと進む可能性を提示することになるのだと、私は考えています。探査それ自体だけが目標なのではありません。人間と技術に何ができるのか、提示することが重要なのです。月の地表から持ち帰れる最大のもの、それは“可能性”なのです」
http://www.digitaltrends.com/cool-tech/audi-lunar-quattro/