科学啓蒙書などで知られるカール・セーガン(1934年-1996年)に再び注目する動きがある。

SEGAN

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アメリカ出身のセーガン氏は、1980年にベストセラーとなった科学啓蒙書『コスモス』や、ハリウッドで映画化されたSF小説『コンタクト』などの執筆で知られる天文学者/作家だ。

彼はオカルト、迷信、占いなどといった半科学的なものに懐疑的であり、科学的な考え方に価値を置く思想に基づきながら、科学啓蒙活動を行った人物。1996年に逝去しているが、約20年前から「アメリカの現状を予見していたのでは?」と再び注目されている。

現代の反科学、ニセ科学、反知性的な動きに警鐘を鳴らした生前最後の著作『悪霊にさいなまれる世界 -「知の闇を照らす灯」としての科学』では、

「アメリカは情報サービスの社会となり、ほぼ全ての製造業は他国へ移る」

「市民の意見を代表する者が問題を把握できない」

「気持ちよく感じるものと現実との区別がつかない」

などと、アメリカの未来を予測した内容が書かれているという。これが、アメリカの現状や、ドナルド・トランプ合衆国大統領の誕生などを予見していたと考えられるというわけだ。なお「気持ちよく感じるものと現実との区別がつかない」とは、メディアを通じて誤った情報が意図的かつ不注意に氾濫する現代社会を表していると考える意見もある。

同著では、「日頃から科学的な思考やメソッドに基づいて物事を決定していくこと」が推奨されている。「もし市民が教育を受けて自分の意見を持てば、力を持って社会を動かせる。いかなる国においても、我々は子どもたちに科学的なメソッドと、政府が権利的人権を保障する権利章典の存在理由について教育するべきだ」といった記述も見られるようだ。

トランプ政権下で、環境保護活動、インターネットの中立、ヘルスケアや教育などなどに不安が広がる中、アメリカ国民はもちろん世界中の人々が、セーガン氏の予言めいた思想を見直したくなるのも無理はないかもしれない。

 

http://www.theverge.com/2017/1/24/14368306/carl-sagan-science-prediction-trump-2017