世界規模で広がっている“ネットいじめ(サイバーブリー)”に対し、「Raise Your Voice Against Cyberbullying(ネットでのいじめに対し、自ら声をあげよう)」というプロジェクトが話題だ。

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ウイルス対策ソフトで知られる<Norton>は、主にSNSやメールを通じて誹謗中傷を受けるサイバーブリーを阻止すべく動画を製作した。

「毎年、かなり多くの子供がネットで誹謗中傷を受けるが、10人中9人はそのことを(親や先生など)大人に言わない。(大人たちが)一緒になって声をあげない限り、自分たちの子どもを救うことはできません」

そんなテロップに続き、いじめ被害者の子どもたちが次々と重い口を開く。

「お前はブス」
「意気地なし」
「アンタ、友達いないでしょ。皆、アンタのことが大嫌いだよ」
「アンタが生まれてきたこと自体が大きな間違い」
「またお前に会った時は、ブッ殺すからな」

いじめっ子から送られてきたメールを読む子どもたち。中には思わず涙する子も……。さらに、

「怖かった。同時に怒りも覚えた」
「自分が価値のない存在に思えた」
「部屋で一人“自分はもうここにいるべきじゃない”と思ったこともある」

と、当時の心境を告白する子どもたち。そして自殺を考えるほどつらい思いをしながらも、親には打ち明けられなかったという現実。しかし、カーテン1枚隔てたすぐ隣には、わが子が受けていたネットいじめに衝撃を受け、涙ぐむ親たちの姿が……。

 

そしてカメラは、一組の夫婦のコメントを紹介する。彼らの息子は2009年、ネットでのいじめが原因で自ら命を絶った。

「息子が部屋にいるのを見ては、安心していました。ですが、そんな彼をひどく苦しめ、追いつめている巨大な存在があるなんて、私たちにはわかりませんでした。息子は年々、口数が減っていきました。それでも私たちは、息子が限界に達するまで、彼が毎日ネットでいじめを受けていることに気付かなかったんです」

そして「言葉が人を殺すことも、生かすこともある」というテロップに続き、カーテン越しにわが子の告白を聞いていた親たちが立ち上がる。彼らは子どもに、自分たちが支えになること、そして一緒に声を上げていくことを告げた。それを聞いた子どもたちは、「安心した」「心強く感じた」と安堵の表情を浮かべる。

どの国でも、子どもが親にいじめ被害を訴えることは少ないのだろう。このプロジェクト動画は、そんな子どもたちの苦悩を親が知り、一緒に立ち向かうことで、事態が大きく改善する可能性も示している。