ネット上でよく見かける“弾いてみました動画”よろしく、ギター青年がヘヴィメタルの様々な名曲のリフを弾いている……のだが、なんだか違和感が。そう、ギターが全く歪んでいないのだ。

……まったく歪んでいないどころか、いい感じで残響までかかっていて、むしろ若干ムーディなくらいである。冒頭のスレイヤー「Angel Of Death」などは、まるでエキゾチックな70年代の映画のサントラ曲のよう。屈強な(見た目の)スレイヤーも、歪みなしではこんな有様なのだ。

パンテラのリフなどは、さすがパンテラだけにこんな音でもヘヴィな気持は伝わってくる。しかし、やはりこんなペチペチしたサウンドでは故ダイムバッグ・ダレルも浮かばれないだろう。

メタリカの「Jump In The Fire」は、まるで初心者用の教則本に載っている練習曲を弾いているかのようなショボさ。難しいことをやっていないということがバレてしまいそうだが、ラストは超名曲「Enter Sandman」! この曲は、夜になると子どもにこっそり砂を振りかけ眠りに誘う妖精のことを歌ったメタル版の子守歌のような曲なのだが、歪みナシだとあまりにも刺激がなく……それはそれで眠れそうではある。

歪みがないとメタル魂どころか、なんだか優しくいい感じになってしまうことが、この動画を見るとよく分かる。やはりメタルといえばギター、ギターといえば歪み、メタルの歪みといえばゴリゴリ・ザクザクのディストーションサウンドがキモなのだ。歪みのないギターで一体、誰がヘッドバンギングできるというのだろうか!?