胃の中で膨らんで食欲を制御するバルーン『Elipse』が発表された。アメリカの企業<Allurion Technologies>が開発したもので、わずかな食事で満腹感を得ることができる。

Elipse

『Elipse』は通常の状態では少し大きめの錠剤程度のサイズ。飲み込んだ後に、管から液体を注入して胃の中で膨張させる方式は、ちょうど胃カメラを飲みこむような感覚だという。一度膨張した後は胃の中で数ヶ月その状態を保ち、その後、自然に栓が外れてしぼむようになっている。しぼんだバルーンは柔らかく薄い素材でできているので、自然に排泄されるそうだ。

これ以前にも同じようなバルーンが開発されてはいたが、使用後に手術で取り出さなくてはならなかった従来の機器に比べると、『Elipse』は体への負担もかなり少ない。運動や食事制限でのダイエットと比べても、かなり強引な方法ではあるが、欧米で社会問題となっている極度の肥満や摂食障害の患者への大きな効果が注目されている。少なくとも、胃のバイパス手術を行うことに比べれば内臓への負担が格段に少なく、患者の気持ち的にも楽な方法である。

実際に医療やダイエットの現場で使用されるようになるには少なくとも2~3年はかかるとのことだが、すでにギリシャとチェコで34人を対象とした試験が実施されており、なんと平均10キロもの減量に成功したという結果が報告されているとか。とはいえ、まだまだ試験段階。あくまでも医療機器なので、時間をかけて精査する必要があるだろう。専門家によっては、いわゆる“食べ過ぎ”の根本的な解決にはならないので、一度減量してもすぐに体重が戻ってしまうのではないか、という意見もあるようだ。

無理なダイエットは禁物だが、健康上の問題で早急に体重を落とさなければならない人にとっては救世主的な治療法になるかもしれない。大きな可能性を秘めた『Elipse』に、引き続き注目していきたい。
http://www.odditycentral.com/technology/this-swallowable-balloon-pill-is-a-less-invasive-alternative-to-a-gastric-bypass.html