視覚補助を実現させるヘッドセット式の電子メガネ「eSight」が登場した。

eSight

この電子メガネには小型の高解像度カメラが搭載されており、カメラが捉えた映像がメガネ内側の2箇所に搭載された有機ELスクリーンによってライブストリーミング動画として映し出されることで、目の不自由な人の視覚を補助する仕組みになっている。

さらに、コンピューターに内蔵されたソフトウェアにより、例えば読書をして、部屋にいる誰かを見て、窓の外を眺める……といったような、視点を近くから遠くに動かす流れなどもタイムラグなくスムーズに行えるようだ。

世界には目の不自由な人が3億人以上いるといわれている。この電子メガネは、視覚障害のレベルにもよるが、そのうちの86%にあたる法定盲人を含む低視力の人に効果があるそうだ。残念ながら14%にあたる完全に盲目の人や重度の視覚障害者に効果はないという。

この画期的な電子メガネ「eSight」の価格は、15,000ドル(約160万円)。同メガネを発売する<eSight>は、臨床専門医が同席した上での約1時間の無料デモンストレーションを提供している。

生まれつき視神経形成不全だったクリストファー・ウォード・Jr.くん(12歳)は、5インチ(約12センチメートル)先までしか見えないが、「eSight」を試着して「ママがそこにいる!」「僕が見たとき、ママはキレイだった」と喜んだそうだ。

クリストファーくんは印字された文字が読めないので、学校の課題を提出するために点字と特別なタイプライターを使用している。地元の高校ではパソコンが主に使用されており、彼が進学するためには困難が待ち受けているかもしれない。

そんなとき、彼の母親が「eSight」を購入するためにクラウドファンディングサービスで寄付を募ったところ、565名から25,241ドル(約270万円)の寄付が集まった。彼女は「Facebookやメールでいただいたメッセージすべてに感動しました」と感謝しており、残りの寄付金をクリストファーくんの学費として信託ファンドに預けるつもりだという。

目の不自由な人の日常生活を支援する電子メガネは、まだまだ購入するには高額だが、人生をガラリと変えてくれる可能性を秘めている。

http://www.esighteyewear.com