あるインドネシア人男性が“脳波でコントロールするロボ・アーム”を開発した、というニュースが話題になっている。

ironman

溶接工として働いているスタワンさんは、自宅のガレージに転がっていたガラクタを寄せ集めて、このアームを作った。心臓発作によって自身の脳の一部が麻痺し、左腕が動かなくなってしまったことが開発の理由だという。

3人の子を持つ親でもあるスタワンさんは、半年ほど前まで職を失っており生活に困窮していたそうだが、このアームのおかげで一家を養えるようになったと話している。装着した左腕で10キロもの重さを持ち上げることができ、脳波のコントロールで繊細な指の動作も可能になるとのこと。ヘッドバンドを被ると、アームが“ギュン!”と起動する様子が見られる。まさに“インドネシア版トニー・スターク=アイアンマン”な技術力である。

しかし、中には「ただの溶接工にそんな複雑なプログラミングがなぜできるのか」「左腕に命令を送る脳の一部が麻痺しているのに、なぜ無いはずの脳波をそもそもキャッチできるのか」と彼に対して懐疑的な視線を送る人も多い。確かに技術的な矛盾は否めず、注意深く見てみると、指の部分にはアクチュエーター(動作パーツ)が無いのに指を動かせている……。

これらの疑問点や矛盾点をふまえ、「完全に麻痺しているのではなく、制御能力や力が弱っているのをアームでサポートしているのではないか」というのが専門家による見解のようだ。つまりパワーは増強されているが、脳波で制御しているわけではない、ということである。考えてみれば、まだ映画の中でしか実現していないような精密なマシンを、いち溶接工の彼が開発するというのは無理のある話だ。

ことの真実はさておき、このアームのおかげで仕事に復帰することができ、家族の大黒柱として働くことができるようになったスタワンさんは、「完璧とは言い難いツールだけど……。でも十分役に立つし、大きな助けになっているのは確かなんだ」と謙虚に語る。夢のある話だし、真実よりも彼と家族が大いに救われているという事実を尊重したい。
http://www.odditycentral.com/technology/indonesian-iron-man-allegedly-builds-brainwave-controlled-robotic-arm-from-scrap.html