スティーブ・ウォズニアックとイーロン・マスクを含む、シリコンバレーのエリートの多くが“キラーロボット=完全自律型兵器”の開発に懸念を表明。国連も正式に問題に取り組むことを表明した。

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ジュネーブで開かれた国連の特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)運用検討会議に、123カ国が参加。2017年度内に“キラーロボット問題”に取り組む政府の専門家グループ設置に向けて投票が行われた。

キラーロボットはその名の通り、人間の操作を必要とせず、自動で標的を攻撃する完全自律型兵器だ。人権NGO<ヒューマン・ライツ・ウォッチ>によると、その危険性から廃止に向けての動きが見られるという。

スティーブ・ウォズニアックとイーロン・マスクを含む、シリコンバレー出身のエリートの多くがキラーロボットの開発に懸念を表明。両者は昨年、ロボットの国際的な廃止に向けて国連に問題を取り上げるよう署名し、他にもスティーヴン・ホーキング博士をはじめ、ピーター・ノーヴィグ(Google研究本部長)、エリック・ホーヴィッツ(マイクロソフト・マネージングディレクター)など、1000人以上の科学者の署名が集まった。

2014年時点では、廃止を呼びかける国は5カ国のみだったが、現在はアルゼンチン、ペルー、パキスタン、キューバ、エジプトを含む19カ国に増加。<ヒューマン・ライツ・ウォッチ>いわく、今夏「クルーズミサイルに人工知能を搭載する」と豪語した中国も、今回の会議では規制が必要だとの考えを示したようだ。

マスク氏は「潜在的に、核よりも危険性が高い。人工知能(AI)こそ人類における最大の脅威である」とキラー・ロボットの存在を危惧。ホーキング博士も「AIが完全な発達を遂げれば、人類に破滅をもたらすだろう」とかねてから述べている。

昨年、サム・アルトマン(Yコンビネーター)とピーター・ティール(投資家・起業家)のバックアップを得て、非営利企業<OpenAI>を設立したマスク氏。害をもたらすAIでなく、人類を救うAIの開発にむけて動いている。

「キラーロボットのような完全自律型兵器が開発されれば、新たな国際的なルールの制定が必要になるだろう。現段階では、正式な専門家のグループの設置が最良策だ」(※国連の特別報告者談:2014年)

2017年、キラーロボットの取り組みはインドのアマンディープ・シン・ギル軍縮大使が議長を務める。今後ますます議論が深まっていくことだろう。

 

http://www.recode.net/2016/12/16/13988458/un-killer-robots-elon-musk-wozniak-hawking-ban