南米コロンビアで、長時間通勤を逆手に取った取り組みが始まった。

learn

コロンビアの首都ボゴタには約800万人が住んでいるが、その中で高等教育を受けているのは10人中わずか1人程度。この数字は世界水準よりも低く、OECD(またはOCDE / 経済協力開発機構)が調査を実施した65カ国中62位だ。

さらに、大都市ボゴタには移動手段の問題もあり、多くの市民が通勤に貴重な時間を奪われているという。例えばシルビアさんは、行きに2時間 / 帰りに2時間の計4時間、オスカーさんは行きに2時間 / 帰りに3時間の計5時間、そしてエステラさんは行きも帰りも3時間ずつ計6時間といった具合だ。

仮に、通勤に1日4時間かかるとすると、1年間に300日働けば、計1,200時間。これだけの時間があれば、何らかの技術を習得できるという。

そこでコロンビアの無料新聞『ADN』は、ラジオを利用して長距離バスの中を教室にするプロジェクトに着手した。バスの中でラジオの教育番組を流すというものだが、講師を務めるのは俳優やジャーナリストといったコロンビアの有名人というから驚き! 内容も英語や歴史、そして性教育まで8教科と多岐にわたる。日ごろ親しんでいる声ということで、気軽にラジオで授業を受けられそうだ。

さらにバスで学んだのち、学習を継続したい人には複数の教育機関で有効な単位として認められるという。『ADN』が展開したこの試みは50万もの人が知るところとなったそうで、これをきっかけに通勤時間を有効活用している人がいることだろう。