誰もが一度は目にしたことがあるだろう、木の形をした芳香剤“リトルツリー”。今も世界中の車のバックミラーにぶら下がり、そのオーガニックなルックスと柔らかい香りで車内をリフレッシュしている、世界で最も売れている芳香剤だ。

しかし、一体いつどこで、誰の手によって誕生したのかを知っている人は、少ないのでないだろうか?

littletrees

リトルツリーの歴史は、今からさかのぼること60年前、ニューヨーク北部に住むジュリアス・サマン(ユリウス・ゼーマン)という科学者が、牛乳配達員の男性と出会うところから始まる。

ユダヤ人のジュリアスは、かつてナチスで働いていた化学者だったが、後に移住して“杉の木”の研究をしていた。ある日、いつも牛乳を届けてくれる配達員の男性から「こぼれた牛乳の匂いがキツくなってくるんだが、何かいい方法はないか?」と相談されたジュリアスは、杉の木の油を紙に染み込ませるという方法を思いつく。そこで、木の形にくり抜いた厚手の紙に木の油を染み込ませて、オリジナルの芳香剤を完成させたのだ。

そこで、ちょうど空いていた地元の車修理工場で量産体制を整え、近所のガソリンスタンドでサンプル品を取り扱ってもらったところ、たちまち大人気に! それ以降、さらなる改良を重ねたリトルツリーは、今や香りの種類も60以上。世界中で10億個以上も売れている大ヒット商品になったのである。

もちろん日本でも、数十年前から売れ続けているリトルツリー。かつては輸入雑貨店でしか買えないアメリカ発のオシャレな芳香剤だったが、あまりに普及したため“ヤンキーの車かドンキの匂い”と呼ばれる存在になってしまった。でも、そろそろリバイバルブームが起こっても良いころかも……?
http://laughingsquid.com/the-great-big-story-behind-the-little-tree-air-fresheners-commonly-used-in-cars/