すべてのエレクトリック・ミュージック、電子音楽の祖であるMOOGシンセサイザー。ブライアン・イーノからDr.ドレーといったアーティストたちに愛され、映画音楽やテクノミュージック、ロックやジャズ至るまであらゆるジャンルで活躍してきた、アナログ・シンセザイザーの代名詞だ。すべてのミュージシャンの憧れであるMOOGは、PCソフトのシンセとは明らかに違う太く豊か音色や、直感的な操作を可能にするノブ、そして重厚なボディなど、“本物”という言葉が似合うシンセの王様である。そんなMOOGの画期的なDIYキットが登場した。

この“Werkstatt-01 Analog Synth Kit”は、 2年前に初めて同タイプのものが登場したが、その時のバージョンはハンダ付けの技術が必要で、少し敷居の高いものだった。だが今回はネジ式なのでドライバー1本あれば組み立てられ、誰でもアナログシンセを作れてしまうのだ。実際、MOOGが年に一度開催する<Moogfest>というイベントでは、子どもたちに電子楽器に触れてもらおうと、このDIYキットを組み立てるコーナーが設けられている。“フリーケンシー”や“オシレーター”なんて専門用語も、ノブを操作していろんな音を発生させるうちに楽しみながら学習できるので、科学技術を身近に感じてもらうのにも最適。コンピューターとはまた違う、身近でありながらなかなか触れる機会のない電子機器の世界を体験することができる。

楽器としては、1オクターブ分のボタン、計9オクターブの音域、さらに各種多数のつまみを搭載。ギターアンプなどに繋いで思い思いに操作すれば、あの不思議で味わい深いアナログシンセのサウンドを奏でることができる。しかも、ほとんどの製品版MOOGの価格が2桁で、ヴィンテージならば3桁のものもあるが、このキットはなんと約24000円(219ドル)。安価で、さらに組み立てる楽しみも体験できる“Werkstatt-01 Analog Synth Kit”は、メカ好きやミュージシャンにとっても非常に魅力的なアイテムだろう。これを機にシンプルながら奥の深い、アナログシンセの世界に触れてみては?

http://www.wired.com/2016/04/moog-werkstatt-diy-kit/