1990年から日本の風景を撮影しはじめたという東京在住のライル・ヒロシ・サクソンさん。良くも悪くも大らかだった四半世紀前の東京の映像には、当時を知る者はノスタルジーを禁じ得ないだろう。

ライルさんが散策しながらビデオカメラで撮影した映像は、『1990 – Tokyo Here and There 東京の彼方此方』というタイトルでYouTubeにアップされている。駅の構内、街角、様々な店のディスプレイ、そしてサラリーマンや学生など大勢の人々が行き交う様子を生々しく捉えており、東京の日常風景の記録としての資料的な価値も高そうだ。

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特に凝った編集が加えられているわけではないが、時おりコメントを交えながら東京の風景を紹介するライルさん。満員電車に乗り込んだ彼は駅の構内に「フリーパス」と書かれた看板を見て、「これは数日だけ乗り放題になるパスで、無料パスじゃない」など、外国人目線で説明したりする。

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車が行き交う道路、大音量で音を流しながら走る右翼の街宣車、速足で歩くサラリーマンは今とさほど変わりないが、原宿の竹下通りや新宿駅南口周辺、昔ながらの商店街、そして大きな携帯電話で話す女性などは、時代を象徴していると言えるだろう。駅の構内で平然と歩きタバコをしている男性の姿に当時を懐かしむ人もいるかもしれない。

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ライルさんはこの動画以外にも、90年代初頭の東京の映像を自身のチャンネルにアップしている。住まいの周辺の映像を見つけて、現在と比べてみるのも興味深いだろう。